2024.03.27
京都市業務の調査報告について
■調査報告について
この度、京都市様から受託した新型コロナ感染症のワクチン接種事業における過大請求事案に関して、当社に設置した外部の専門家による調査委員会より、最終の調査報告書を受領いたしました。
調査報告の概要は以下の通りです。
・中間報告後、新たに、過大請求隠蔽のための実働時間数の水増しが判明し、京都市様への過大請求額は
消費税抜きの合計で8億5,718万2,064円と算定されました。
・水増し行為には当社の運用部門における複数の社員が関与し、幹部社員も、これを黙認していたとされ
ました。水増し行為は、同部門において特別なことではなくなっていたともされました。
・調査委員会は、幹部社員らが調査委員会に虚偽の供述を行っており、当社が調査に消極的姿勢であるこ
と、原資料が改ざんされると、内部通報なしには正しい調査が困難であること等から、同種業務におけ
る類似の過大請求等の有無の調査を中止するとされました。
・水増し行為の主な原因は基本的なコンプライアンス意識の欠如等であるとされ、これらを踏まえた早急
に行うべき方策として、再出発のための新しい体制を組織し、社内の意識改革に取り組み、過去の不正
の清算を行うこと等が必要とのご指摘を受けました。
京都市様に対しまして、信頼を裏切り、多大なご迷惑をお掛けしたことについて、深くお詫び申し上げます。さらに、命と健康を守る公共の事業において重大な問題を生じさせ、京都市民の皆様方、そして国民の皆様方にご心配とご迷惑をお掛けいたしましたことにつきまして、重ねてお詫び申し上げます。
■調査委員会の報告を受けた、当社の今後の対応について
調査委員会からのご指摘を踏まえ、当社は親会社である㈱博報堂プロダクツ(以下、プロダクツ)の全面的な支援を受け、調査報告書で提言された早急に行うべき方策に取り組むことといたします。
再出発のための新体制については3月25日付で、以下の通りといたしました。
・現在の代表取締役社長である、森から代表権を解き、取締役社長としました。
・取締役境が代表取締役副社長となり、新体制のトップとなります。
・プロダクツの執行役員の久保田浩司氏の出向を受け入れ、常務取締役とし、新たに設置した「信頼回復
推進室」の室長に任じ、全社員へのコンプライアンス意識の付与、同意識の強化・向上、業務フロー・
会計フローの整備・浸透を図り、コンプライアンスの確立および内部統制の強化に取り組むことといた
します。
・「信頼回復推進室」の指揮下に「信頼回復推進プロジェクト」を設置し、そのメンバーとしてプロダク
ツの経営管理本部などから7名の部門長にも参画していただき、同室の行う施策の立案・実施を全面的
に支援していただきます。
・調査委員会に虚偽の説明をした幹部については、全ての役職を解くことといたしました。
次に、新体制では以下の施策の実施を想定しております。
・社内外に向けた不正との決別宣言の実施
・全社員に向けたコンプライアンス研修の実施
・タイムシート等の請求根拠資料の徴求と保管の実施
・業務フロー・会計フローの改善
・社員に向け、業務上で過誤や不正に関与した場合でも、その旨を報告した社員には一定の免責を施すこ
とを周知し、社員に過去の不正についての情報提供を求め、事実解明への協力を呼び掛ける
・新体制の下に、自前のチームを組成し、社員からの情報提供を受けて、改めて社内調査を実施し、仮
に、不正が判明した場合には、関係するお得意先様にご報告を行い、不正の精算を行う
・同チームには、親会社の社員や、会計事務所や弁護士事務所といった外部の専門家にも参画してもら
う。
これらを半年から1年の間に速やかに行います。その意味で、再出発のための新体制は時限的体制となり
ますが、当社における不正をあぶりだし、関係するお得意先に謝罪や返還を含めた清算を行って、当社を
再生してまいります。
京都市様、京都市民の皆様をはじめ、関係者の皆様に多大なるご迷惑をおかけしたことを改めてお詫び
いたしますとともに、当社をみなさまから再び信頼していただけるような会社に生まれ変わらせること
に、全力で、かつ誠心誠意に取り組んでまいります。
以上
最終報告要旨.pdf
最終報告書.pdf
【本件に関するお問い合わせ先】
日本トータルテレマーケティング株式会社
担当 :折笠
TEL :03-6730-0001