配送業務を委託するメリット・デメリットは?
ドライバー不足が深刻な問題となる中で、配送業務の委託サービスを導入することが一つの対策となり得ます。自社で配送ドライバーを雇用する場合、採用コストや教育に時間がかかってしまうことから、外部に配送業務を委託することは自社の負担軽減につながるのです。 そこで、本記事では配送業務の委託サービスについて徹底解説します。委託サービスを利用するメリット・デメリットや、委託先を探す際のポイントをまとめていきます。
目次
配送業務の委託サービスとは?
配送業務の委託サービスとは、ECサイトで購入された商品や定期便を配送する際に、企業が利用する外部委託サービスです。一般的に、商品受注から発送までにおける全業務を委託するパターンと、発送業務のみを委託するパターンに分けられます。
近年、ECサイトの需要が高まりつつある中で、商品を配送する機会が増加しています。一方で、配送業務を担うドライバー不足が社会問題となっており、自社では人員を確保できない課題が発生しているのが現状です。配送業務の委託サービスを用いることで、ドライバーの補てんや配送業務全体の効率化につなげられるとして注目が高まっています。
配送業務を委託するメリット
配送業務を外部に委託することで、自社にとってさまざまなメリットが得られます。
以下のとおり、4つのメリットについて解説していきます。
・配送車両を用意する必要がない
・教育コストがかからない
・配送コストの削減につながる
・販路拡大に生かせる
配送車両を用意する必要がない
1つ目のメリットは、配送専用車両を用意する必要がなくなることです。配送業務を委託する場合、配送業務を担当する企業や個人事業主側で車両を用意することから、自社で車両を保有する必要がありません。
また、車両だけでなくガソリン代や高速道路代についても業務委託費用に含まれていることが多く、追加で支払うこともありません。配送業務を委託する側にとっては、ドライバーを採用する必要がなくなるだけでなく、車両購入費用が発生しないのがメリットであるといえます。
教育コストがかからない
次に、従業員の教育コストがかからないことも、メリットに挙げられます。通常、配送業務を担当する従業員を採用すると、採用活動に費用が発生するほか、教育にもコスト・時間を要してしまいます。
一方で配送業務を委託すると、配送に関する専門業者に一任することになるため、自社で従業員を教育する必要がありません。教育コストを抑えられるほか、すぐに業務を始められるのもメリットです。
販路拡大に生かせる
配送業務の委託サービスでは、自社の販路拡大にも生かせます。自社で配送業務をおこなっている場合、従業員のリソースが制限されてしまいます。
配送業務を委託することで、従業員をマーケティングや経営企画といったコア業務に配置し、売上拡大につなげられる可能性が高まります。また、海外への配送にも対応した業務委託先を選定すれば、海外での販路拡大にも期待できます。
配送業務を委託する注意点・デメリット
配送業務を委託することで、業務の効率化や販路拡大といったメリットがある一方で、サービス利用時には注意しておきたいポイントがあります。以下のとおり、4つの注意点と対策方法をまとめていきます。
・時間当たりのコストが高い
・ドライバーとの連携が課題になりやすい
・自社で配送ノウハウが蓄積されにくい
配送業務の委託は、配送効率化も押さえた上で検討するのがおすすめです。以下の記事で配送効率化について解説しているため、ぜひごらんください。
>>物流業務効率化のメリットとは?課題解決に向けた方法や事例
時間当たりのコストが高い
1つ目に注意したいポイントは、時間当たりのコストが高いことです。個人事業主として働くドライバーと業務委託契約を結ぶ場合、自社で社会保険料や燃料費などの負担が発生しない一方で、時間当たりの報酬が高くなりやすいためです。
特に、ドライバーの経験年数が長い個人事業主からは、高額な報酬を求められる可能性もあります。自社で新たにドライバーを雇用するよりも経費がかからないように、契約を結ぶ前に報酬条件や配送委託サービスの相場を確認しておきましょう。
ドライバーとの連携が課題になりやすい
次に、配送を担当するドライバーとの連携です。基本的に、業務委託先のドライバーに対してリアルタイムで指示を出すことは難しく、お互いに連携が取りにくい課題が出る可能性があります。
また、自社と業務委託先のマニュアルが異なることもあり、品質の部分で自社基準を満たせない事態も考えられます。上記の課題を解決するためにも、業務委託時に連携面でルールを設けたり品質基準を明確にしたりしましょう。
自社で配送ノウハウが蓄積されにくい
配送業務を委託すると、自社でノウハウを蓄積しにくい課題があります。配送業務の委託サービスでは、あらゆる物流業務を他社や個人事業主に委託するため、自社でノウハウが蓄積されにくいのです。
将来的に、自社で物流業務を担当する可能性がある場合には、一部の業務のみを委託するか自社従業員も携われるような環境にしてみてください。
配送業務の委託先を探す際のポイント
配送業務の委託サービスを利用するに当たって、委託先は慎重に選ぶ必要があります。そこで、配送業務の委託先を選ぶ際に気を付けたいポイントを6つ紹介します。
・配送業務の実績
・対応可能な業務範囲
・配送料金やコスト
・自社サービスとの連携性
・トラブル発生時のサポート体制
・繁忙期とフレキシブルさ
配送業務の実績
初めに、配送業務の実績です。配送業務の委託サービスを利用するに当たって、どれくらいの実績があるのか、経験年数があるのかを確認しましょう。
実績をチェックする際に、自社が取り扱う商品の配送実績があるかも重要なポイントとなります。仮に自社商品の取り扱い実績がないと、品質管理や配送業務で不備が起こってしまう可能性もあります。
対応可能な業務範囲
次に、配送可能な範囲です。配送業務を含む物流全体を委託する際には、委託先が当該業務に対応しているかを確認しましょう。
たとえば、発送業務のみ対応している委託サービスを利用すると、在庫管理や入庫業務などの別の作業は他社に依頼しなければなりません。二重でコストが発生することもあるため、事前に対応可能な範囲を調べることが大切です。
配送料金やコスト
配送業務の委託サービスを利用する際には、配送料金やコストについても確認が必要です。委託サービスごとに料金が異なるため、利用時には各サービスを比較しましょう。
一般的に、委託サービスの料金には、基本料金と従量課金の2つがあります。基本料金にはシステム料金、業務管理表、倉庫保管料といった固定費、従量課金部分には入庫料、検品料、ピッキング料などの変動費が含まれます。自社予算も踏まえた上で、配送料金を確認してみてください。
配送業務の委託サービスについては以下の記事でも解説していますので、ぜひごらんください。
>>物流サービスとは?業務内容やサービスを活用するメリットについて解説
自社サービスとの連携性
配送委託サービスの選定では、自社システムとの連携性についても確認します。自社システムと連携があれば、新たにシステムを準備する必要がないほか、業務効率・生産性の改善につながります。
具体的には、在庫管理システムや倉庫管理システムといったシステムが連携していると安心です。仮に既存システムとの連携が難しいと、新たなシステムやツールの導入が必要となり、コスト・手間が発生する恐れがあります。
トラブル発生時のサポート体制
配送業務を委託するときには、万が一の場合に備えて、トラブル発生時のサポート体制についても調べましょう。配送中に事故が発生したり、商品が破損してしまったりしたときに対応できないと、自社の損失につながる可能性があります。
具体的には、24時間365日のサポート体制が整っているか、サポートが必要なときにすぐ連絡がつくか、損失が出たときの補償内容なども調べておくと安心です。自社業務を委託する以上、トラブルが起きたときに素早く対応してもらわなければなりません。
繁忙期とフレキシブルさ
配送業務は、商品によっては閑散期と繁忙期が出てくることが予想されます。自社取り扱い商品についても、閑散期と繁忙期に分かれる場合には、委託先での柔軟性についても確認しましょう。
たとえば、繁忙期に委託先への依頼を増やせれば、お客様からの配送需要に対応可能になるほか、配送遅延や配送ミスの削減にもつながります。また、閑散期には依頼を減らせれば、業務委託のコストカットも期待できます。
配送業務の委託サービス「スゴロジ」とは?
「スゴロジ」は、高品質な物流代行サービスで、入庫から検品、ピッキング、梱包、配送までをワンストップで代わりにおこないます。物流現場におけるオートメーション化によって、これまでマンパワーでおこなってきた業務の省人化を推進します。
下記の成功事例も参考にしてみてください。
・事例1:出荷波動改善
・事例2:在庫管理改善
事例1:出荷波動改善
1つ目は、とある化粧品メーカー様にご利用いただいた際の事例です。
導入前、物流現場では受注量の増加に対応しきれず、大幅な配送遅延が発生していました。また、発送料の増加で物流全体の品質低下を招くこともありました。
そこでスゴロジを導入していただいた結果、物流ラインをアナログからデジタルに切り替えることで、受注量の増加にも対応し、発送遅延を解消しました。さらに、機械による均質な管理が可能となり、発送品質の向上にも役立ったのです。
事例2:在庫管理改善
2つ目は、とある食品会社様にご利用いただいた際の事例です。
導入前は在庫管理ができておらず、無駄なコストがかさんでしまったり、機会損失を招いていたりすることが多くありました。
そこでスゴロジを導入していただいた結果、在庫のデータを一元で管理できるようになり、商品の保管コストの大幅な削減が実現しました。また、情報共有もスムーズにおこなえるようになり、機会損失の回避や出荷量の増加も達成されたのです。
まとめ
配送業務を含む物流全般をアウトソーシングする際には、当社にぜひ問い合わせください。スゴロジは、物量業務におけるさまざまな課題を持つ企業にとって、最適なソリューションを提供します。
特に、スゴロジは物流ラインのデジタル化を実現し、梱包やサイズ計測などを均質かつ取りこぼしなくおこなうことが可能です。お客様のもとに早く、そして正確に商品を配送し、顧客満足度の向上にも期待できます。