地域を超えた最適な人材確保!在宅コールセンターのメリット
近年、さまざまなメリットがある、在宅コールセンターに注目が集まっています。今回は、在宅コールセンターの仕組みやメリット、必要なシステムについて解説します。在宅勤務を成功させるポイントやおすすめのサービスについてもご紹介するので、在宅コールセンターを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
在宅コールセンターとは
一般的なコールセンターは、自社または専門会社の施設に必要な設備を整え、オペレーターや管理者が出勤して業務を行います。それに対し在宅コールセンターは、オペレーターが自宅で勤務する形態を指します。ここからは、在宅コールセンターのくわしい仕組みや、普及した背景について解説します。
在宅コールセンターの仕組み
在宅コールセンターでは、オペレーターが自宅で専用ツールを使って勤務します。オペレーターは自宅から、電話、メール、チャットでの業務を行います。通勤が不要のため、居住先に縛られずライフスタイルに合わせて働けます。
在宅コールセンターが普及した背景
在宅コールセンターはここ数年、急速に普及しています。その普及の大きな要因として、新型コロナウイルスの影響が挙げられます。
基本的にコールセンターは、オペレーターが1つの場所に集まって電話対応を行うのが一般的です。こういった環境下では、オペレーター同士の距離が近く、オフィスの構造による換気の難しさから、密集、密室、密接のリスクがありました。そのため、感染リスクを下げる手段として、在宅コールセンターが注目されるようになりました。
在宅コールセンターのシステムを整備することで、全国どこからでも採用が可能になり、人材の確保が容易になりました。オフィススペースや通勤手当などが不要となるため、運営コストの削減にもつながります。このような運営上のメリットも、在宅コールセンターの普及を後押ししています。
在宅コールセンターのメリット
在宅コールセンターの環境が整い、オペレーターの在宅勤務が可能になると、企業は以下のようなメリットを得られます。
人材不足の改善
コールセンター業界は、長らく雇用の不安定さと人材不足に悩まされていますが、在宅コールセンターの導入により、これらの改善が見込めます。
全国どこからでも採用が可能となり、オペレーターが育児や介護をしなければならないような場合にも、柔軟に対応できます。その結果、これまで条件が合わなかった人でも応募できるため、人材不足の緩和につながります。
実際に、在宅勤務を採用条件に追加すると、応募者数が増加する傾向もあります。多様な働き方を受け入れる環境を整備することで、雇用機会を生むだけでなく、既存のオペレーターの離職率も低下させることが期待できます。
BCP対策ができる
BCP(Business Continuity Plan)とは、事業継続計画を指し、緊急事態において事業継続するための手段や方法を意味します。自然災害や感染症のような非常事態に備え、事業継続や早期復旧を図ることを目的としています。BCP対策は総務省や中小企業庁でも注目されている課題です。新型コロナウイルスの流行時には、BCPに基づいて多くの企業が在宅勤務を実施してし、業務停止のリスクを軽減しました。
コールセンターの場合、1ヵ所にリソースを集中させると、緊急事態での対応が難しくなります。また、外部で業務を行えない場合、臨機応変な対応ができません。事前にBCP対策を計画し、導入することで、柔軟かつ効率的に運用できるようになります。
オフィスや設備が不要
大規模なコールセンターを維持することは、企業にとって大きな負担です。特に、維持管理費用が高額になり、悩むケースも多いでしょう。
在宅コールセンターへの移行は、維持管理費用の課題を解決する鍵となります。運営方法に応じてシステムやアプリケーションの導入が必要となりますが、オフィススペースや通勤手当など削減できます。
在宅コールセンターを支える3種類のシステム
在宅コールセンターを実現させるためには、以下のようなシステムが必要になります。それぞれの特徴やポイントをチェックしてみましょう。
クラウド型CRM
会社の電話を自宅でスムーズに受けるには、クラウド型のコールセンターシステム(CRM)の導入が必要です。クラウド型CRMを選ぶ際には、いくつかの重要な点を考慮する必要があります。まず、必要な機能と利用規模を明確にすることが大切です。オペレーターの人数によってシステムの規模が変わるため、適切な選択を行うことが成功の鍵といえるでしょう。在宅コールセンターの質や管理のしやすさも考慮し、慎重に決断することが大切です。
勤怠管理システム
在宅勤務では、勤怠管理は欠かせません。オフィス勤務と違い、目に見える形で勤務状況が確認できないため、無駄に労働時間が計上されたり、逆に不正なサービス残業が行われたりする可能性があります。オペレーターの姿が見えない状況でも、効果的な勤怠管理が求められます。稼働状況が一目でわかるシステムを導入することが、非常に重要です。
対応PC
在宅コールセンターでは、顧客情報など個人情報を取り扱うことがあるため、セキュリティ対策が施されたパソコンの使用が必要です。オペレーターが自宅のパソコンを使用する場合でも、ウイルスによる情報漏洩リスクを最小限に抑えるためのセキュリティ対策が必要になります。USBメモリのデータロックやパソコン上でのデータ残存を防ぐなど、デバイスを選ぶ際はセキュリティを重視しましょう。個人情報の安全性を確保することで、安心して在宅コールセンターが運用できるようになります。
在宅コールセンターの課題
在宅コールセンターの運営においては、以下のような理由から、従来型のコールセンターと同様の高品質な応対を維持するのが難しいという課題が生じています。
対応品質の低下
在宅コールセンターの運用では、オペレーターの対応品質を維持するのが1つの大きな課題です。オペレーターがどのように応対しているかをリアルタイムで監督・指導することが困難なため、対応品質が低下するリスクがあります。課題を解決するためには、新たな管理手法や技術の導入が必要になります。
セキュリティレベルが低下
在宅コールセンターの運営は、オペレーターと管理者が異なる環境で業務を行うため、セキュリティ対策が複雑です。通常のコールセンターとは異なり、オペレーターが自宅環境下で業務を行うため、セキュリティの確保が難しい可能性があります。
例えば、支給パソコンの置き忘れ、業務外での使用、ウイルス感染、不正なアプリケーションのダウンロードなど、在宅勤務ならではのリスクが考えられます。顧客情報や機密情報の漏洩などのセキュリティリスクもあります。在宅コールセンターに移行する際は、通常のコールセンターと同じ運営とは異なる専用のセキュリティ対策とルールを設けることが必要です。
在宅コールセンターを成功させる2つのポイント
在宅コールセンターの運営を成功させるには、以下の2つが特に重要なポイントになるため、事前に把握しておきましょう。
マニュアル・ルールを明確に作成
在宅コールセンターは、通常のコールセンターとは異なる環境での作業が求められるため、明確なマニュアルやルールの設定が必要です。
応対方法やエスカレーションの手順など、業務の細かなマニュアルやルールを策定しましょう。これによりオペレーターは迅速で一貫性のある対応ができるようになり、顧客満足度を向上させられます。
また、在宅コールセンターでは、オペレーター個人の出退勤や勤務態度が把握できないため、出退勤の方法や勤務中に避けるべき行動を明確に定めておかなければなりません。ルールを定めることによって、適切な労働環境を維持し、業務の効率も上がります。
さらに、セキュリティに関するルールも重要です。機密情報の安全な管理のためにも、USBやパソコンの取り扱い、データ保存方法などについて、マニュアルやルールを定めましょう。データ漏洩やセキュリティのリスクを最小限に抑え、信頼性を確保することが大切です。
オペレーターと連携ができる体制
在宅勤務の場合、近くに管理者や仲間がいないため、スムーズな連絡・相談が不可欠になります。管理者との連絡手段や仲間同士の協力方法を明確にし、円滑なコミュニケーションを促しましょう。ビデオ通話などを活用し、対面コミュニケーションの場を提供することも有効です。特に在宅勤務が導入されたばかりの状況では、オペレーターが孤独感を抱くことがあります。いつでもサポートを提供できる環境を整えておくと、在宅勤務でも業務に専念でき、トラブルを回避できるでしょう。
「CS_Re-MOTE」が在宅コールセンターをサポート
NTMが提供する「CS_Re-MOTE」は、従来型コンタクトセンターと併用できるハイブリッド型のサービスです。状況に合わせて柔軟にオペレーターの増減が可能で、堅固なセキュリティ対策が施されています。
「CS_Re-MOTE」を活用することで、柔軟な働き方を実現し、人手不足を解消しつつ安定した雇用を提供できます。全国に分散配置されたオペレーターにより、トラブルや自然災害に強いビジネス継続性を確保します。インバウンドからアウトバウンドまで幅広く対応し、電話業務以外の業務もスムーズに遂行します。在宅オペレーターの待ち時間を活用して、バックオフィス業務を効率的に行うこともできます。
在宅勤務環境でも機密情報のセキュリティを確保し、厳格な就業規則と環境確認により情報漏洩リスクを最小限に抑えられます。従来のコンタクトセンターと同様の管理体制であるため、高品質なサービスを提供いたします。
NTMでは、このような在宅オペレーターの手配だけではなく、ビジネス課題やニーズをヒアリングし、迅速かつ丁寧に最適な導入プランを提案し、サポートいたします。問い合わせから最短2週間程度で業務を開始することもできるので、お気軽にご相談ください。
まとめ
新型コロナウイルスの影響や人手不足を解消する手段として、在宅コールセンターの導入が注目されています。在宅コールセンターの導入は、BCP対策や経費削減にもつながります。今回ご紹介したメリットや成功のポイントを参考に、ぜひ導入をご検討ください。