インサイドセールスで成果を出す為に!押さえておきたいコツ6選
多くの企業が注目しているインサイドセールスについて、注目されている背景や導入するメリットを解説します。また、インサイドセールスに必要なスキルや組織が成果を出すためのコツについても紹介するので、効果的な営業活動を実現するための参考にしてください。
目次
インサイドセールスとは
インサイドセールスとは、「リモートセールス」「内勤営業」とも呼ばれることがあり、見込み顧客に対して行う内勤の営業活動を指します。名称のとおり、実際には訪問することはなく、主に電話やメールでの営業活動です。インサイドセールスの役割は、マーケティング部門が獲得をした見込み顧客を「発掘」「精査」「育成」し、見込み顧客のニーズが顕在化したら、フィールドセールス(営業担当者)へとつなぐことです。ただし、見込み顧客には、「商品が少し気になる」人や「商品がかなり気になる」人など、さまざまな人がいます。インサイドセールスでは、顧客に優先順位をつけ、優先度の高い順にフィールドセールスにつないでいくのが特徴です。企業によっては、インサイドセールスで受注からクロージングまでを一貫して行うこともあります。
インサイドセールスは、もともとアメリカで誕生しました。アメリカは営業エリアが広く、移動が大変であるため、インサイドセールスが広がったといわれています。インサイドセールスは、電話やメールでアプローチできるので、移動時間やコストがかかりません。そのため、訪問を必要とするフィールドセールスよりも、低コストで多くのアプローチができます。また、見込み顧客の優先順位を決めて、優先順位が高い順にアプローチできるため、成約率の向上が期待できる点もメリットです。少子高齢化などによって人材の確保が難しい近年では、少人数・低コストで成果を上げることが求められているため、効率良く営業できるインサイドセールスが注目されています。
インサイドセールスに必要不可欠なスキル
インサイドセールスを行うスタッフには、どのようなスキルが求められるのでしょうか。こちらでは、インサイドセールスを行うのに欠かせない4つのスキルをご紹介します。
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顧客に対するヒアリング力
インサイドセールスの目的のひとつは、見込み顧客に自社の製品やサービスなどに興味・関心を持ってもらうことです。顧客が何を求め、何に関心を抱いているのかを正確に把握しなければならないため、顧客から上手に話を引き出すヒアリング力が必要になります。フィールドセールスと違い、インサイドセールスは、電話やメールなど顔が見えない状態でコミュニケーションを取らなくてはなりません。見たことも会ったこともない人に、自社の課題や悩みを積極的に話してくれる顧客は少ないため、安心して話せるような高度なヒアリング力が求められます。インサイドセールスでは、話す能力も求められますが、顧客の話を上手に引き出せるようなヒアリング力の方が重要視されます。
情報を正確に把握するスキル
インサイドセールスは見込み顧客に対して継続的にアプローチしていきますが、次回のアプローチが別の担当者になることや、数ヶ月先になることもあります。しかし、担当者が変わったり、期間が空いてしまったりすると、前回の対話内容を正確に把握するのは難しいでしょう。そこで必要となるのが、データ記録の正確性です。顧客に次回アクションするのが自分ではないケースもあるため、自分の行動を正確に把握・記録しておき、別の担当者が適切なアクションを起こせるようにしなければなりません。そのためインサイドセールスのスタッフは、情報を正確に把握し、誰が読んでもわかりやすい記録をとっていくスキルが必要です。
また、インサイドセールスは、マーケティング部門が獲得をした見込み顧客にアプローチし、フィールドセールスへとつなぐ役割があります。そのため、マーケティングから何を引き継ぎ、フィールドセールスへ何を引き継いでいくのかを正確に把握しておく必要があります。
コミュニケーションスキル
インサイドセールスに限らず、営業活動にコミュニケーションスキルは必要です。営業ができる人というと話が上手な人であるというイメージがありますが、どんなに話が上手くても一方的に話すのでは、相手の好意は得られません。相手とのコミュニケーションを上手に取りながら、誠実に対応する人が好まれます。コミュニケーションスキルが高い人は、顧客の会話から何が必要なのかをしっかり聞き出し、自社ならどのように解決できるかを提案できます。顧客はよく聞いてくれる担当者に好意を寄せる傾向があるため、信頼関係も生まれやすくなるでしょう。顧客との会話の中で得られた多くの情報から、適切なタイミングで顧客が求めている提案を行うことで、結果として商品やサービスの購入へとつながっていきます。
プレゼンスキル
インサイドセールスは、自社の商品・サービスを深く理解し、相手に魅力が伝わるようにプレゼンしなければ成功しません。商材についてきちんと話せたとしても、パンフレットや自社サイトを見たらわかる程度の内容では、顧客の興味・関心は得られないでしょう。顧客の課題をもとに「自社商材ならこのように解決できる」といった魅力的な情報を上手に伝えることで、相手の興味・関心を引きだしていきます。また、どんなに知識があっても、相手に上手く伝わらなければ意味がありません。相手に合わせたプレゼンができるような準備も必要です。
インサイドセールス組織が成果を出すためのコツ6選
インサイドセールスの内容やスタッフに求められるスキルがわかり、実際に導入を検討してみたいと考える方も多いでしょう。しかし、組織として成果を出さなければ意味がありません。インサイドセールスが組織として成果を出すための6つのコツを、戦略面と運用面の視点で具体的に解説していきます。
戦略面
こちらでは、インサイドセールスにおける戦略面のコツを2点ご紹介します。
①役割と目標を明確にしておく
インサイドセールスは、マーケティング部門から引き継いだ見込み顧客に対してアプローチを行い、フィールドセールスへつなぐのが主な役割です。しかし、企業あるいは商材によっては、各部門の境界が曖昧なことがあります。場合によっては、インサイドセールスとフィールドセールスを一体化させた方が効率が良いケースもあるでしょう。そのため、導入する際には、企業としてインサイドセールスの役割や目標を明確にしておくことが大切です。「そもそもインサイドセールスが本当に必要なのか」「必要な場合は、どの範囲をフィールドセールスに担当させるのか」を決定します。また、3部門を通して業績向上につながる指標を設定することも必要です。
②事前に顧客情報や業界理解を深めておく
顧客の立場からすると、営業電話やメールは面倒なものです。さして興味もない場合は、時間を割くのもおっくうであるため、そこから話を聞いてもらえる状態にするのは非常に困難です。まずは、顧客情報や業界理解を深めておき、どのように提案すれば話を聞いてもらえるのかを考えましょう。顧客の同業他社の動向や事例などを調べ、具体的な話をすれば、話を聞いてもらえる確率も上がります。また、自社が関わる業界についてアンテナを張っておくことも重要です。日頃の積み重ねが話のきっかけになることもあります。
運用面
こちらでは、インサイドセールスにおける運用面のコツを4点ご紹介します。
①トークスクリプトを作成する
トークスクリプトとは、顧客に「どのような内容をどのような順番で話すのか」などを事前に決めた台本のようなものです。たとえば複数の担当者が電話営業を行う場合、トークスクリプトがないと、それぞれが思う順番や考え方で話を進めてしまいます。話の進め方が悪かったりアピールポイントがズレてしまったりすると、失敗にもつながるでしょう。しかし、トークスクリプトがあれば、スタッフ全員が同じクオリティで話ができるようになり、アプローチ方法の分析や見直しもしやすくなります。トークスクリプトの質が、顧客獲得の鍵になるといっても過言ではありません。
トークスクリプトが完成したら、ロールプレイング方式での訓練を行うのがおすすめです。紙面上では上手く説明できていると思っても、実際に声に出してみると、話の流れが不自然なことなどに気づけます。ロールプレイングは、経験の浅い人や、苦手意識のある人でも練習を重ねやすいため、実践に入りやすくなるでしょう。
②話すよりも聞く
先にもご紹介しましたが、トークスクリプトで大切なスキルは、話すスキルよりも聞くスキルです。相手の課題を上手に聞き出すことが重要です。顧客側も、始めは興味がないと思っていたとしても、他社の動向や事例を聞くうちに、実際の困りごとに気づくケースもあります。ただし、一方的に話をするばかりでは、相手に響かないばかりか不快にさせる可能性もあります。インサイドセールスを行う際は、相手の話をしっかり聞き、課題が明確になってから、自社商材との関わりをうまく提案するように心がけましょう。
③上手に質問する
営業電話がかかってきて、顧客の方から知らない人に悩みを打ち明けるケースはほとんどありません。こちらで話を進めない限り、話を発展させてくれる人は少ないでしょう。たとえば、唐突に「御社に悩みはありますか?」と聞いても「ありません」で会話は終わってしまいます。それよりも「〇〇という話を他社から聞くことがありますが、御社でもそのような課題はありますか」と聞いたほうが相手も答えやすくなるでしょう。上手に質問するためにも、顧客から上手に話を引き出すヒアリング力が必要になります。
④常に改善を重ねる
インサイドセールスを導入した場合は、常に振り返りが必要です。成約までたどり着いた事例と失敗に終わった事例を比較検討し、ウィークポイントが見つかれば改善していく必要があります。場合によっては、トークスクリプトの見直しも必要です。また、インサイドセールスのみのことを考えるのではなく、マーケティング部門やフィールドセールスという全体の業績向上を見据えた振り返りが必要です。何がどの時点でどのように問題があったのかを分析し、改善していくことで全体の業績も向上していくでしょう。
まとめ
近年、人材の確保が難しく少人数で成果を上げることが求められているなか、効率の良い営業が行えるインサイドセールスが注目を集めています。今回は、インサイドセールスに必要なスキルや組織が成果を出すためのコツを解説しました。インサイドセールスを導入・改善するための参考にしてください。